こんにちは。初台まちのクリニックです👩⚕️

今日は、GLP-1受容体作動薬(マンジャロ)に関する、非常に注目すべき最新の研究結果と、そこから見えてきた「治療継続の大切さ」についてお話しします。
「メディカルダイエットに興味はあるけれど、将来の健康にどう影響するの?」
「薬をやめたらリバウンドするって本当?」
そんな疑問をお持ちの方に、ぜひ知っていただきたい最新データです。
☝️3年間の追跡調査でわかったこと(SURMOUNT-1試験)
2024年8月、マンジャロ(一般名:チルゼパチド)の製造元であるイーライリリー社から、「SURMOUNT-1試験」という大規模な臨床試験の長期結果(3年間)が発表されました。
この試験は、糖尿病ではない肥満・過体重の方を対象に、176週間(約3年半)という長期間にわたって経過を追ったものです。
1. 2型糖尿病の発症リスクが94%減少
マンジャロを継続投与したグループでは、プラセボ(偽薬)群と比較して、2型糖尿病の発症リスクが94%も低下していました。
これは単に「痩せる」だけでなく、将来の病気を未然に防ぐ「予防医療」として大きな意味を持ちます。
2. 長期間の体重維持
3年以上にわたり、投与開始時から平均して約22.9%の体重減少が維持されていることが確認されました。従来の薬物療法では難しかった「20%以上の減量」を半数以上の患者が達成しました。
☝️「薬をやめたら」どうなる?(リバウンドについて)
今回の研究論文には、もう一つ重要なデータが示されています。それは「投与を中止した場合の結果」です。
試験の中で、一定期間後にマンジャロの投与を中止したグループでは、残念ながら体重が徐々に元の数値に向かって戻り始める(リバウンドする)傾向が見られました。
「せっかく痩せたのに、意味がないのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、この結果は「肥満」というものが、風邪のように一時的な治療で完治するものではなく、高血圧や糖尿病と同じ継続治療が必要であることを示しています。
高血圧の薬も、飲んでいる間は数値が安定し、やめればまた上がることがあります。肥満治療も同様に、適切な管理を長く続けることが、健康維持のカギなのです。
👩⚕️「痩せる」の先にある健康へ
当院では、患者様が無理なく体型と健康を維持できるようサポートいたします。
マンジャロの治療にご興味がある方、また「リバウンドが不安」という方も、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。
医学的根拠に基づき、お一人おひとりに合った長期的なプランをご提案いたします。
【参考文献】
Eli Lilly and Company. Tirzepatide reduced the risk of developing type 2 diabetes by 94% in pre-diabetes patients… (August 20, 2024).
Jastreboff AM, et al. Tirzepatide for Obesity Treatment and Diabetes Prevention. N Engl J Med. 2024.
※本記事は最新の研究データをご紹介するものであり、効果には個人差があります。
※日本ではマンジャロは2型糖尿病の治療薬として承認されています。
※薬剤の調整や中止は必ず医師の指導の下で行ってください。