
先日、大学漕艇部での栄養講座において、学生さんから「冬場は水分をあまり欲さないため、水分摂取回数が減っている。水分摂取はなぜ、必要なのですか?」との質問を受けました。水分不足は軽い不調から重大な体調悪化まで、さまざまな影響を及ぼします。そこで、今回のブログでは体調管理に欠かせない水分摂取の基本をお伝えします。
水分は、体の中でこんな働きをしています
私たちの体の約60%は水分でできています。水分は、以下のような重要な役割を担っています。
・血液やリンパ液として栄養・酸素を運ぶ
・汗として体温を調節
・老廃物を尿として排出
・関節や臓器を守るクッション
・便をやわらかくし便秘予防
→水分が不足すると、倦怠感・便秘・脱水・熱中症などの原因になります。
どのくら飲めば良い?(目安量)
・1日あたり1.2~1.5Lの飲水(食事中の水分とは別)が目安とされています。これは世界保健機関(WHO)や各国の栄養ガイドラインでも示されている考え方です。
※体格・活動量・疾患によって適量は異なります。
※心不全・腎疾患のある方は、主治医の指示を優先してください。
こまめに飲むが大切な理由
人は、のどが渇いた時点ですでに軽度の脱水状態にあることが分かっています。
・体重の1~2%の水分損失でも集中力・認知機能の低下が起こる
・高齢者では自覚症状が乏しいまま脱水が進行することがある
✔起床時
✔食事の合間
✔入浴前後
✔外出前・帰宅後
など「のどが渇く前に、少量ずつ」がポイントです。
特に注意が必要な方
以下の方は、のどの渇きを感じにくい、または水分喪失が多いため注意が必要です。
・高齢者
・発熱・下痢・嘔吐がある方
・夏場や運動量が多い方
・利尿薬を服用している方
おすすめの飲み物
・水
・白湯
・麦茶・ほうじ茶(カフェイン少なめ)
※糖分の多い清涼飲料水は、日常的な水分補給には不向きです。
まとめ
「最近、あまり水を飲んでいないかも・・・・」そう感じた方は、今日からぜひ意識してみてください。次のブログではおすすめの飲み物:白湯についてお伝えいたします。
初台まちのクリニック 管理栄養士