
朝食に味噌汁を飲む習慣は、日本の食文化の一つです。
「塩分が気になる」という声もありますが、味噌汁には水分補給や栄養補給など、朝にうれしいメリットがあります。
朝の味噌汁のメリット
① 睡眠中に失われた水分を補給できる
睡眠中にはコップ1杯程度の水分が失われるといわれています。
朝起きたときは軽い脱水状態になっているため、水分補給が大切です。
味噌汁は水分を摂りながら、体を温めることができます。
② 塩分とミネラルを補給できる
汗をかく季節は、水分だけでなくナトリウムも失われます。味噌汁には塩分のほか、
カリウム
マグネシウム
カルシウム
などのミネラルも含まれています。
特に野菜や海藻を入れた具だくさん味噌汁にすると、栄養価が高まります。
特に夏場は、朝食で適度な水分と塩分を補給しておくことが熱中症予防にもつながります。
③ 朝の体内時計を整える
朝食を食べると、身体の代謝が活発になり体温が上昇します。温かい味噌汁は朝の活動スイッチを入れやすく、規則正しい生活リズムづくりにも役立ちます。
味噌汁は高血圧に悪い?
味噌には塩分が含まれています。
そのため「味噌汁は血圧を上げるのでは?」と思われがちです。
しかし、味噌は単なる食塩とは異なり、大豆由来の成分や発酵によって生じる成分を含んでいます。
動物実験や疫学研究では、味噌摂取と血圧との関係は食塩単独の場合とは異なる可能性が報告されています。
ただし、高血圧治療中の方、腎臓病の方
は主治医の指示に従い、減塩を心がけることが重要です。
おすすめは「具だくさん味噌汁」
高血圧予防の観点からは、
野菜
きのこ
海藻
豆腐
をたっぷり入れた具だくさん味噌汁がおすすめです。
具材に含まれるカリウムは、ナトリウムの排泄を助ける働きがあります。
夏は冷汁もおすすめ
冷汁 は、味噌をだしでのばし、きゅうりや大葉、みょうが、豆腐、焼き魚などを加えて食べる夏の郷土料理です。
冷汁には
水分
塩分
たんぱく質
ミネラル
が含まれており、暑さで食欲が落ちたときでも食べやすいのが特徴です。
夏の朝食にも取り入れやすく、熱中症対策の一助になります。
味噌汁 適量 味噌の量
味噌汁1杯(約150~200mL)の味噌の量は、一般的に 味噌10~12g程度(大さじ約2/3) が目安です。
味噌汁1杯あたりの塩分
味噌の塩分濃度は種類によって異なりますが、一般的な米味噌では約10~12%です。
計算すると
味噌10g → 食塩相当量 約1.0~1.2g
味噌12g → 食塩相当量 約1.2~1.4g
程度になります。
高血圧予防を意識するなら
日本高血圧学会 の高血圧治療ガイドラインでは、1日の食塩摂取量を6g未満が目標とされています。
そのため、
味噌汁は1日1杯程度
具だくさんにして満足感を高める
だしをしっかり効かせて味噌を減らす
といった工夫がおすすめです。
管理栄養士的におすすめの濃さ
家庭の味噌汁は塩分濃度0.8~1.0%程度が飲みやすく、減塩にもつながります。
味噌汁は「味噌をたくさん入れるほど健康的」というわけではありません。だしのうま味を活かし、1杯あたり味噌10g前後を目安に、野菜やきのこ、海藻をたっぷり入れた具だくさん味噌汁がおすすめです。
最近は「味噌汁は1日何杯まで」と一律に決めるよりも、汁の量より具の量を増やすことが推奨される傾向があります。具だくさん味噌汁なら、塩分を増やさずに栄養価と満足感を高められます。
※参考:
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」
環境省 熱中症予防情報
日本高血圧学会 高血圧治療ガイドライン