☝️ はじめに

「糖尿病だからスタバは行かないほうがいい?」
「ラテは飲んでも大丈夫?」
「フラペチーノを飲みたいけれど、血糖値が心配…」
このようなご相談をいただくことがあります。
糖尿病や血糖値が気になるからといって、好きなカフェをすべて我慢する必要はありません。
大切なのは、
「スタバに行くか、行かないか」
ではなく、
「何を、どのくらい、どう選ぶか」
です。
今回は、スターバックスでドリンクを選ぶときに知っておきたいポイントを、糖尿病診療の視点から分かりやすく解説します。
※商品やカスタマイズ、栄養成分は変更されることがあります。本記事では2026年8月時点の情報を参考にしています。
☝️ まず知っておきたい「飲み物の糖質」
甘い飲み物は、食事以上に糖質量を意識しにくいことがあります。
砂糖入りの清涼飲料を対象とした前向き研究のメタ解析では、1日1サービング多く摂取することと2型糖尿病発症率の上昇が関連していました。
ただし、この研究は主に「将来糖尿病を発症するリスク」を調べた観察研究です。
「甘い飲み物を1杯飲んだら糖尿病になる」という意味ではありません。
一方、すでに糖尿病がある方では、砂糖を多く含む飲み物を短時間に飲むと、食後血糖値が大きく上昇することがあります。
そのため、普段の飲み物では糖質量を意識することが重要です。
☝️ 迷ったら、まずブラックコーヒーや無糖ティー
血糖値への影響をできるだけ少なくしたい場合、最も分かりやすいのは、
・ドリップコーヒー
・コールドブリューコーヒー
・カフェ アメリカーノ
・無糖のティー
などです。
砂糖やシロップ、ミルクを追加しなければ、糖質やエネルギーは非常に少なくなります。
「スタバに行く=甘いドリンクを飲む」
必要はありません。
コーヒーの摂取量が多い人では2型糖尿病の発症が少ないというメタ解析もあります。
ただし、これは観察研究であり、
「コーヒーを飲めば糖尿病を予防できる」
と証明されたわけではありません。
糖尿病治療のために無理にコーヒーを飲む必要もありません。
☝️ ラテは「無糖」でも糖質があります
ここはよく誤解されるポイントです。
スターバックス ラテは、エスプレッソとミルクで作られています。
シロップや砂糖を加えていなくても、牛乳には「乳糖」という糖質が含まれています。
そのため、
「甘くない」
「砂糖を入れていない」
=
「糖質ゼロ」
ではありません。
一方、カフェ アメリカーノはエスプレッソをお湯で割ったドリンクなので、ラテより糖質を大幅に抑えられます。
「コーヒーの味は好きだけれど、ラテの糖質が気になる」
という方には選択肢になります。
☝️ ミルク変更はどう考える?
スターバックスでは、通常のミルク以外にも、
・低脂肪タイプ
・無脂肪乳
・ソイミルク
・アーモンドミルク
・オーツミルク
などへ変更できます。
ただし、
「無脂肪乳=低糖質」
ではありません。
無脂肪乳に変更すると脂質やエネルギーは減らせますが、乳糖は残るため、糖質量が大きく減るとは限りません。
また、
「植物性ミルク=すべて低糖質」
でもありません。
アーモンドミルク、ソイミルク、オーツミルクでは栄養成分が異なります。
ドリンクやサイズによっても変わるため、血糖値が気になる場合はスターバックス公式の栄養成分表示を確認しましょう。
2026年時点では、アーモンドミルクを使用したラテは通常のミルクより糖質を抑えられる場合がありますが、「アーモンドミルクだから糖質ゼロ」ではありません。
☝️ シロップは「少なめ・なし」がシンプル
以前は海外のスターバックスなどで「シュガーフリーシロップ」が話題になることもありました。
しかし、2026年8月時点のスターバックス コーヒー ジャパンの公式カスタマイズでは、シュガーフリーシロップは通常の選択肢として掲載されていません。
そのため、血糖値を考える場合は、
・シロップなし
・シロップ少なめ
というカスタマイズが分かりやすいでしょう。
例えば、
「バニラシロップを半分にする」
「シロップを抜く」
だけでも、通常のレシピより糖質やエネルギーを減らすことができます。
☝️ ホイップ・ソースも積み重なると大きい
フラペチーノや一部の甘いドリンクには、
・ホイップクリーム
・チョコレートソース
・キャラメルソース
・シロップ
・チョコレートチップ
などが組み合わされています。
一つひとつは少量でも、重なると糖質やエネルギーは増えていきます。
血糖値を意識するなら、
✅ ホイップなし・少なめ
✅ ソースなし・少なめ
✅ シロップ少なめ
などを利用する方法があります。
全部を抜く必要はありません。
「自分にとって、どこを減らしても満足感が変わらないか」
を考えると続けやすくなります。
☝️ 「フラペチーノは絶対禁止」ではありません
糖尿病だからといって、フラペチーノを一生飲んではいけないわけではありません。
ただし、商品によっては糖質やエネルギーが多くなります。
飲む場合には、
・サイズを選べる商品なら小さめにする
・ホイップを減らす
・ソースを減らす
・シロップを減らす
・毎日の飲み物にはしない
などを意識するとよいでしょう。
季節限定商品ではTallサイズのみの商品もあるため、その場合は量そのものを変えられないこともあります。
最新の栄養成分を確認してから選ぶのがおすすめです。
☝️ ティーだから糖質ゼロ、とは限りません
無糖のストレートティーであれば、糖質はほとんどありません。
一方、
・ティーラテ
・チャイ ティー ラテ
・シロップ入りティー
・季節限定ティードリンク
などでは、ミルクやシロップ由来の糖質が含まれます。
「コーヒーではなくお茶だから大丈夫」
と考えず、ラテや甘味の有無を確認しましょう。
☝️ サイズはかなり重要です
同じドリンクでも、量が増えれば糖質やエネルギーも増えます。
サイズを選べる商品なら、
「とりあえずTall」
ではなく、
「今日はShortで十分かな?」
と考えてみるのも一つの方法です。
「何を飲むか」だけでなく、
「どのくらい飲むか」
も血糖管理では重要です。
☝️ 甘いドリンクを「食事に追加」しない
「甘いドリンクは食後なら血糖値が上がらない」
というわけではありません。
甘いドリンクに含まれる糖質は、食後に飲んでも糖質として加算されます。
例えば、
食事
+
ケーキ
+
甘いフラペチーノ
となれば、1回の食事で摂取する糖質やエネルギーはかなり多くなります。
甘いドリンクを楽しむ場合には、
「食事とは別にノーカウント」
にせず、
「今日の食事・間食の一部」
として考えましょう。
インスリン治療中で糖質量に応じて投与量を調節している方では、飲料の糖質もカーボカウントの対象になります。
自己判断でインスリン量を変更せず、主治医の指示に従ってください。
☝️ ゆっくり飲めば血糖値が上がらない?
「ゆっくり飲めば血糖値スパイクを防げる」
という情報を見かけることがあります。
しかし、飲む速度だけで甘い飲み物の糖質がなくなるわけではありません。
時間をかけて飲むことで少量でも満足しやすくなることはありますが、血糖管理では、
・糖質量
・飲む量
・他に何を食べるか
・糖尿病治療薬
などを合わせて考えることが重要です。
☝️ スタバで迷ったら、この順番で考えてみましょう
◎ 血糖値への影響をできるだけ少なくしたい
・ドリップコーヒー
・コールドブリュー
・カフェ アメリカーノ
・無糖ティー
○ ミルク系を楽しみたい
・スターバックス ラテ
・アーモンドミルク ラテ
・ソイ ラテなど
ミルク由来の糖質があるため、サイズと栄養成分を確認しましょう。
△ 甘さも少し欲しい
・シロップ少なめ
・ソース少なめ
・ホイップ少なめ
などで調整します。
▲ ご褒美として楽しむ
フラペチーノや甘い季節限定ドリンクなど。
「禁止」ではなく、量や頻度を意識して楽しみましょう。
☝️ 「健康に良いカスタム」を探しすぎなくても大丈夫
糖尿病の食事療法で最も大切なのは、
「一番糖質の少ないスタバ商品を探すこと」
ではありません。
普段は水や無糖飲料を基本にして、
たまに好きなドリンクを楽しむ。
そのときは、
・サイズ
・シロップ
・ホイップ
・ソース
・ミルク
・一緒に食べるもの
を少し意識する。
このくらいの考え方でも十分です。
「完璧なカスタム」を目指すより、長く続けられる食生活を作ることが大切です。
☝️ まとめ
スターバックスを楽しむときのポイントをまとめます。
✅ ブラックコーヒーや無糖ティーは糖質が少ない
✅ ラテは無糖でもミルク由来の糖質がある
✅ 無脂肪乳にしても糖質が大きく減るとは限らない
✅ 植物性ミルクも種類によって糖質量が違う
✅ シロップ・ソース・ホイップを調整すると糖質やエネルギーを減らせる
✅ 甘いドリンクは禁止ではなく、量と頻度を考える
✅ 商品の栄養成分は公式サイトで確認する
糖尿病だからといって、
「スタバにはもう行けない」
と考える必要はありません。
大切なのは、普段の血糖管理をしながら、自分に合った方法で楽しむことです。
「いつも注文しているドリンクはどう?」
「このカスタムなら大丈夫?」
「食後血糖値が上がってしまう」
という方は、普段注文している商品の画面や栄養成分表示を診察時に見せていただいても構いません。
初台まちのクリニックでは、糖尿病専門医と管理栄養士が、一人ひとりの治療内容やライフスタイルに合わせて食事について一緒に考えていきます。
初台まちのクリニック
初台駅南口から徒歩1分
☝️ 参考文献・参考資料
・Imamura F, et al. Consumption of sugar sweetened beverages, artificially sweetened beverages, and fruit juice and incidence of type 2 diabetes. BMJ. 2015;351:h3576.
・Ding M, et al. Caffeinated and decaffeinated coffee consumption and risk of type 2 diabetes: a systematic review and a dose-response meta-analysis. Diabetes Care. 2014;37:569-586. DOI: 10.2337/dc13-1203.
・American Diabetes Association Professional Practice Committee. Standards of Care in Diabetes—2026. Diabetes Care. 2026;49(Suppl 1).
・スターバックス コーヒー ジャパン「栄養成分情報」「カスタマイズ方法」
※本記事はスターバックス コーヒー ジャパンとの提携・広告記事ではありません。商品、レシピ、栄養成分、カスタマイズ内容は変更される場合があります。最新情報は公式サイト・店舗でご確認ください。
※糖尿病治療中の方では、使用している薬やインスリン、腎機能などによって適切な食事内容が異なります。