- 1月 24, 2025
炭水化物制限でインスリン分泌機能が改善?気をつけたいこと。
年があけて、年末年始食べ過ぎたりしてしまった!という人も多いかと思います。
私も、ついつい食べてしまうということを繰り返してしまい、体重が増えてしまいました。体重計にのるのがいやになりますが、勇気を出して体重を測り、そしてもとの体重に減量していこうとおもっているところです☆ちなみに出身の鳥取県ではお正月にはお雑煮の代わりに、あずきぜんざいを食べます。
(砂糖もたくさん入っていて、太りそうです💦)みなさんの地域ではどんなお雑煮を食べる習慣がありますか?
「The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism」に10月22日掲載された、2型糖尿病患者を対象に、炭水化物制限食と高炭水化物食で介入した結果、前者において膵β細胞機能(血糖値を下げるホルモンであるインスリン分泌機能)が改善したとする論文についての紹介です⇩
内容としては、エネルギー量が等しい炭水化物制限(carbohydrate-restricted;CR〔炭水化物由来のエネルギーが約9%、脂質由来が約65%〕)食と、高炭水化物(higher carbohydrate;HC〔炭水化物由来が約55%、脂質由来が約20%〕)食が、2型糖尿病患者のβ細胞機能(インスリン分泌機能)に与える影響を比較するために実施されています。対象は、糖尿病診断からの経過が10年以内でHbA1cが8%以下のインスリン療法を行っていない、アフリカ系米国人、および欧州系米国人の成人2型糖尿病患者57人に行われており、ベースライン時において、年齢、性別の分布、BMI、HbA1c、およびβ細胞機能(disposition index;DI)に有意差はなかったとなっています。HbA1c(血糖値の1-2か月平均値)においては、糖代謝異常の程度は比較的軽度の患者群で行われています。
(血糖降下薬は介入前に中止され、介入中に3日連続で空腹時血糖が200mg/dLを超え上がりすぎた場合には投薬が再開されています。食事は全てを支給し、宅配サービスによって参加者の自宅に届けられました。ベースライン時点と介入12週間後に、糖代謝と膵β細胞機能(インスリン分泌機能)を評価したところ⇩)
人種間により違いはあるものの、低炭水化物食のほうが高炭水化物食に比べてインスリン分泌能の改善に有益であることが示されていました。糖尿病の経過が比較的短く、数値もそこまで悪くない人の実施において有効であるかもしれません。
低炭水化物食を継続することは人によっては難しかったり、また極端な制限はリスクが大きくなるため最低限必要な炭水化物量(1日130g~150g)はとっていく必要があるものの、加齢とともにインスリン分泌が減っていくことを防げる可能性もあるかもしれません。
炭水化物制限食においては、半年~1年以内であれば有効ともされており、ただ適切なエネルギー摂取量と医師の管理下のもとであることが推奨されていますので、行う際にはかかりつけ医に相談しながら行いましょう!
初台まちのクリニック 院長記載