• 3月 31, 2025

「スタンディングタイム」の効果とは?健康・集中力アップに役立つ理由

長時間座りっぱなしの生活が健康に悪影響を及ぼすことは、多くの研究で明らかになっています。そこで注目されているのが「スタンディングタイム(立って過ごす時間)」
栄養相談をしていると、座り続けの生活をされている患者さんを多くお見受けします。

デスクワークや勉強で座る時間が長い人は、意識的に立ち上がる時間を増やすことが大切なため、本日のブログでは、スタンディングタイムについてお伝えします。

スタンディングタイムとは?

スタンディングタイムとは日常生活の中で、「座らずに立って過ごす時間」を示します。座りっぱなしの生活は「セデンタリー(座りがち)・ライフスタイル」と呼ばれ、肥満、生活習慣病を始めとした様々な疾患のリスクを高めることがわかっています。気づくと1時間以上座っていた!ということもめずらしいことではないですね。時計の機能を使ったり、タイマーをつけるなどして立つことを意識しましょう。

① 血行促進と代謝アップ

長時間座りっぱなしだと血流が悪くなり、むくみや冷えの原因になります。定期的に立ち上がることで血液循環が良くなり、代謝があがります。デスクワーク中心の方は、1時間ごとに立ち上がる習慣をつけることで、むくみ、予防や疲労回復につながります。

② エネルギー消費量のアップ

座っている時と立っている時を比べると1時間座っているよりも1時間立っているほうがエネルギーを多く消費します。
・座っている(安静座位):1.2メッツ(METs)
・立っている(静止立位):1.6メッツ(METs)

※METs(メッツ)は、活動エネルギー消費量を示す指標で、1メッツは安静時(座っている状態
のエネルギー消費量に相当します。
運動による消費カロリーは「METs(メッツ)×時間×体重(kg)×1.05」の式で計算します。
例) 体重50㎏の人が1時間
   座っている場合:1.2×1×50×1.05=63㎏
   立っている場合:1.6×1×50×1.05=84㎏

電車の中で座るよりも立つなど、日常生活のちょっとした場面で立つことを取り入れましょう。

③ 姿勢改善と腰痛予防

座りっぱなしの姿勢は、猫背や腰痛を引き起こす原因になります。スタンディングタイムを増やすことで、背筋をのばす機会が増え、腰や背中への負担が軽減できます。

④ 集中力アップ

立っている状態のほうが、血流が良くなり、脳に酸素がしっかりと共有されるため、集中力が向上すると言われています。仕事中、眠くなってきたときは、一度立ち上がり、軽くストレッチをするとリフレッシュにもなり、生産性があがります。

⑤ 心血管疾患のリスク軽減

長時間座り続ける生活は、心血管疾患のリスクを高めることが研究で示されています。1日のうちでスタンディングタイムを増やすことで、血圧の安定や心臓への負担軽減が期待できます。

・アラームを設定し、1時間ごとに立ち上がる。
・職場などでスタンディングデスクを使う。
・家事の合間にストレッチを入れる。
・テレビや動画を見る時に立って見る時間もつくる。

まとめ シンプルだけれど大切な生活習慣

「座る時間を減らし、立つ時間を増やす」とてもシンプルなことですが、スタンディングタイムを意識的に増やすことで、血行促進、エネルギー消費量アップ、集中力アップなど多くの健康効果を得ることができます。健康維持は意識をすることと、行動すること、この二つがとても大切な要素。日々のちょっとした積み重ねが結果につながります。

初台まちのクリニック 管理栄養士

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