• 6月 2, 2025

食中毒予防の基本 ~家庭でもできる安全対策~

こんにちは。梅雨から夏にかけて、気温と湿度の上昇により食中毒が増える季節となります。今回は、ご家庭でもできる食中毒予防の基本と消毒方法の使い分け、布巾類の衛星管理、作り置き料理の注意点などについてお伝えします。

食中毒の原因は?

食中毒の原因は、主に細菌・ウイルス・寄生虫によるものです。特にこの時期は、黄色ブドウ球菌・サルモネラ・カンピロバクター・腸管出血性大腸菌(O157)などの細菌性食中毒が多く報告されます。
家庭内でも、温度・湿度・衛星管理を意識することが重要です。

消毒方法主な作用有効な対象
熱湯消毒
85℃以上で1分以上の加熱
高温により菌・ウイルスを破壊まな板・包丁・ふきん
(木製や布製のものにも有効)
アルコール
(エタノール70%~80%)
細菌やウイルスの膜を破壊
対象物が乾いていることが前提
手指・冷蔵庫・取っ手・調理台
次亜塩素酸ナトリウム
(ハイター、ブリーチなど)
酸化作用で殺菌床・吐物処理・器具消毒

※アルコールはノロウイルスには無効です。

□使い分けが大切
・調理器具→熱湯
・手指、キッチン周り→アルコール
・ノロ対策→次亜塩素酸ナトリウム

×濡れたまま放置しない!

・使用後はよく洗って、風通しの良い場所で完全に乾燥。

☑毎日の消毒・洗濯を習慣に!

・塩素系漂白剤につけ置き、または熱湯消毒がおすすめ。
・電子レンジ消毒(水に濡らし、ラップなしで1~2分加熱)でも良い。

☑ふきんの使い分け
・食器ふきん・台ふきん・手拭きは必ず別に使いましょう。

☆冷蔵庫保存は「急冷」が鉄則!

・粗熱をとったら、2時間以内に冷蔵庫へ。
・大量調理時は浅く小分けにして冷却スピードをあげましょう。

☆再加熱は「中心までしっかり」

・75℃以上で1分以上の加熱が目安。

☑詰め込みすぎはNG

・冷気の循環が悪くなり、温度ムラが発生
・目安は7割収納

☑区分けして収納

・生肉・生魚は下段に保存(液だれ防止)
・野菜は野菜室、開封済み調味料は冷蔵庫のドアポケットへ

☑冷蔵・冷凍の温度管理

・冷蔵室:4~6℃、冷凍室:-18℃

①つけない(清潔)
→手洗い、器具の洗浄と消毒、ふきんの管理

②増やさない(低温管理)
→冷却の徹底、冷蔵庫内の整理整頓

③やっつける(加熱)
→十分な加熱と再加熱を実践

最後に
食中毒の多くは、日常のちょっとした油断から発生します。正しい知識をもって、家庭でもできる予防策をコツコツ実践していきましょう。体調に不安がある場合は、我慢せず医療機関へご相談ください。

初台まちのクリニック 管理栄養士

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