• 7月 14, 2025

「ご飯=ダメ」は誤解?和食と糖尿病のいい関係

「ご飯を食べると血糖値が上がるからこわい」・・・は本当?

糖尿病や予備軍の方からよく聞かれる声のひとつが、「ご飯を食べると血糖値が急に上がるからやめたほうがいいですよね?」というもの。

たしかに白米は血糖値をあげやすい(=高GI値)のは事実です。でも、それは”単体で食べた場合”やおかずの少ない炭水化物中心の食事の場合の話。

結論から言えば、ご飯を含む和食スタイルの食事は、血糖コントロールに適した持続可能な方法です。

和食のちから ~ご飯が中心でも大丈夫な理由~

和食は、「一汁三菜」といわれるように、ご飯に加えて主菜・副菜・汁物を組み合わせる伝統的スタイル。このバランスが、食後血糖の上昇を抑えるかカギになります。

・食物繊維:野菜や海藻に多く含まれ、糖の吸収をゆっくりに。
・たんぱく質:魚や豆製品と一緒にとると、満腹感が続きやすく過食予防にも。
・調理法:揚げ物や炒め物よりも、「煮る、蒸す、和える」が中心で脂質も控えめ。

ご飯は「悪者」じゃない。選び方・食べ方で変わる!

ご飯とどう付き合う?ポイントは・・・

・精白米だけでなく、玄米・雑穀/押し麦ごはんなどを活用
・食べる順番は「野菜→たんぱく質→ご飯」でゆるやかに吸収
・味付けは、「出汁を効かせて薄味」にして満足感UP
・よく噛んでゆっくりたべることで血糖値の急上昇を防止

「身土不二」(しんどふじ)とは、「人と土地は切り離せないという意味の東洋の養生思想です。

つまり、自分が住んでいる土地の旬のもの・伝統的な食材を食べることが、健康につながるという考えのことを意味します。

例えば:
・冬には根菜や煮物、夏にはきゅうりや枝豆など、季節ごとの食材が体調を整える。
・地元でとれた魚や野菜は、栄養価が高く、輸送による添加物リスクも少ない。

この考え方は、糖尿病の食事療法とも非常に相性が良いのです。

☆血糖コントロールにやさしい「ご飯を含む1食分のメニュー例 500~600kcal

◇主食:玄米ご飯(130~150g)→食物繊維・ビタミンが豊富で腹持ちも◎
◆主菜:焼き魚(鮭)(80g)   →不足しがちなビタミンDの補給にも
◇副菜①:ほうれん草とえのきの胡麻和え →ごまの風味で減塩に
◆副菜②:切り干し大根の煮物      →カルシウム、食物繊維も豊富
◇汁物:豆腐とわかめの味噌汁      →大豆たんぱくと海藻で低カロリー汁物
◆デザート:キウイ1/2個

※減塩を心がけている方は減塩調味料を使用したり、加える調味料の量を調整しましょう。

無理なく、楽しく、和食で続ける糖尿病予防

玄米や雑穀米、旬の食材を取り入れながら、自分の体にあった食生活を。「ご飯は悪者」でなく「食べ方の工夫」が大切です。

「ご飯を抜くとお腹がすく・・・」「主食はどのくらならOK?」「コンビニご飯で気をつけることは?」
そんなお悩みに、管理栄養士による栄養相談も随時行っております。

初台まちのクリニック 栄養相談室までお気軽にどうぞ!

初台まちのクリニック 管理栄養士

初台まちのクリニック 03-5333-2727 ホームページ