- 9月 20, 2023
オートミールをおいしく活用「セカンドミール効果」で食後高血糖予防を!
セカンドミール効果とは
その日、最初に摂る食事(朝食)が次の食後の血糖を抑える効果があるとされる理論。1982年にトロント大学のジェンキンス博士によって発表された概念です。
食物繊維が多い食品を摂ると、食物繊維が胃や腸に作用して食後血糖値が上がりにくくなります。
体内では、食物繊維をエサとして腸内の善玉菌が短鎖脂肪酸を作りますが、この短鎖脂肪酸が消化管ホルモンGLP-1 の分泌を促進することで、インスリンの分泌が促され、血糖値の上昇がおさえられるのです。
セカンドミールに適した食材
大豆製品、野菜、海藻類、全粒粉の穀物など食物繊維を豊富に含む食材がセカンドミールにはおすすめです。
食物繊維には水に溶けない不溶性の食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維がありますが、特に水溶性食物繊維は善玉菌のエサとなり、体にとって有用な短鎖脂肪酸を作り出したり、小腸での糖の消化を遅らせることにより、糖質の吸収をおだやかにする作用があります。
食物繊維が豊富な食材のひとつにオートミールがあります。
オートミール 注目の栄養効果
オートミールとはオーツ麦(えん麦)を精製せずにそのまま加工された食品。外皮には食物繊維やビタミン、ミネラルが多く含まれているため、オートミールは栄養価の高い食材として注目されているのです。
食物繊維の中でも水溶性食物繊維が豊富に含まれています。水溶性食物繊維はスムーズな排便を促すなど、腸内環境を整えるためには欠かせない栄養素ですが、オートミールに含まれる水溶性食物繊維のβグルカンは、糖質の吸収を抑える働きをします。
また、オートミールはGI値が低く、血糖値の急激な上昇を抑えることができる食品のひとつのため、血糖値の値が気になる方でも取り入れやすい食材です。
GI値とは、血糖値の上がりやすさの指標として使われていて、GI値が低い食品は脂肪になりにくいとも言えます。※白米のGI値が76に対してオートミールは55
■オートミール(30g) エネルギー 105kcal 炭水化物 20.7g たんぱく質 4.1g 糖質 17.9g
オートミールの種類
市販されているオートミールには加工の違いにより、いくつかの種類があります。
●ロールドオーツ:オーツ麦の形が残っているのが特徴。お米のように食べたい方に。
●クイックオーツ:細かく砕かれていて、調理が簡単。オーバーナイトオーツ(夜間に牛乳や豆乳などに浸しておいて、そのまま食べる食べ方)やお菓子づくりにもおすすめ
オートミール 栄養満点!美味しい食べ方
味が付いていないため、そのままで食べるよりもいろいろな食品と組み合わせて食べることをおすすめします。オートミールだけでは、栄養バランスに偏るため、タンパク源、良質なオイル、野菜(ビタミン、ミネラル)を組み合わせるとワンボウルでも栄養バランスが整います。
☆オートミールのみ 加熱調理の方法
耐熱容器に材料を入れ、ロールドオートミール30gに対し水50mlほどを入れて電子レンジで1分~2分ほど加熱すればできあがります。
オートミール独特の風味があるため、トマトホール缶やカレー粉などスパイスや風味を加えると食べやすくなります。おすすめはリゾットのように具と汁が合わさった食べ方です。リゾットの場合、ベースの味を変えると、和風、洋風、中華風と味に変化をつけることができるので、いろいろな味わいを楽しむことができます。
最後に・・・
栄養価が高い食材を毎日の食事に摂り入れることは、とても大切なことですが、その他にも栄養価の高い食材は沢山あります。ひとつの食材に偏ることなく、いろいろな食材を取り入れ、食材の味を味わいながら、日々の食事を楽しむこともとても大切です。