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尿酸値が高いと健診で出たら、再検査と受診の目安

健診で「尿酸値が高い」と出たら、まずやることは3つ

健康診断の結果票に「尿酸」「UA」の項目で高値の印がついていた——このページを開いた方の多くは、そこからどう動けばよいのかで止まっているのではないでしょうか。原因の説明やリスクの話はいったん脇に置いて、先に「次の一手」から整理します。

やることは大きく3つです。

  1. 結果票の尿酸の数値と、その周りの項目を一緒に見る
  2. 再検査・受診をするかどうかを判断する
  3. 受診する日を決めて、持ち物をそろえる

この記事では、この3つを順番に進められるように、受診当日の流れ・費用の考え方・持ち物・予約の方法まで書いています。高尿酸血症で何が起こりうるのか、なぜ上がるのかは別の記事の役割ですので、必要な方は本文中のリンクからどうぞ。

結果票のどこを見るか

健診結果票で尿酸値とあわせて確認する項目を示した図

尿酸(UA)の数値と基準の考え方

日本痛風・尿酸核酸学会の『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版』(2019年)では、性別・年齢を問わず、血清尿酸値が7.0mg/dLを超える状態を高尿酸血症と定義しています。健診の結果票で「要再検査」「要医療」といった判定がついているときは、この線を越えていることが多いです。

同ガイドラインでは、痛風関節炎(いわゆる痛風発作)や痛風結節がある場合の治療目標を血清尿酸値6.0mg/dL以下としています。ただし、薬を使うかどうか・いつ始めるかは、これまでの発作の有無や合併している病気を含めて医師が判断する部分です。数値だけを見て自己判断で市販のサプリメントに頼るのではなく、まずは状況を医師と確認するところから始めてください。

尿酸だけを見ない

尿酸値が高いときは、ほかの項目にも印がついていることが少なくありません。受診の前に、結果票の次の欄も見ておくと、診察で話が早く進みます。

見る欄 何のために見るか
尿酸(UA) 今回指摘された項目。過去の健診結果があれば並べて推移を見る
クレアチニン・eGFR 腎臓のはたらきの目安。尿酸は腎臓から排泄されるため一緒に確認する
尿検査(尿蛋白・尿潜血・尿pH) 腎臓や尿路の状態の手がかりになる
空腹時血糖・HbA1c 糖代謝の状態。尿酸値の高い方で一緒に指摘されることがある
中性脂肪・HDL/LDLコレステロール 脂質の状態。生活習慣の影響を受ける点が共通する
血圧・腹囲・BMI 体格と血圧の記録。診察で必ず話題になる
肝機能(AST・ALT・γ-GTP) 飲酒習慣の影響を受ける項目として一緒に見る

過去数年分の結果票が手元にあれば、それも持参してください。「今年だけ高い」のか「じわじわ上がってきている」のかで、話の進め方が変わります。

放っておくとどうなるのか(ここでは概略だけ)

尿酸値が高い状態そのものには、痛みなどの自覚症状がほとんどありません。だからこそ指摘されても放置されやすい項目です。一方で、尿酸が結晶となって関節に炎症を起こすと、足の親指の付け根などに強い痛みと腫れが出ることがあります。また、尿路結石や腎臓のはたらきとの関わりも指摘されています。

どんなことが起こりうるのかを詳しく知りたい方は、当院のこちらの記事をご覧ください。→ 尿酸値が高いと言われたら|痛風だけではない?

なぜ上がるのか、お酒との関係はどうなのかは、原因側をまとめた記事があります。→ 尿酸値が高い原因はビール以外にも?

再検査・受診をいつ判断するか

すぐに相談したい状態

次のような場合は、健診の判定にかかわらず、早めに医療機関に相談してください。

  • 足の親指の付け根・足首・膝などが急に赤く腫れ、熱をもって強く痛む
  • わき腹や背中の強い痛み、血尿がある
  • 結果票に「要医療」「要精密検査」と書かれている
  • 尿酸以外にも腎機能・血糖・血圧などで複数の項目に指摘がある
  • すでに高血圧や糖尿病などで通院していて、そこに尿酸の指摘が加わった

急がないが、予定に入れておきたい状態

「要再検査」「経過観察」で症状がない場合も、受診しないという選択にはなりません。自覚症状がないまま数値だけが続くのが高尿酸血症の特徴だからです。仕事の都合がつく日を先に決めて予約を取ってしまうほうが、結果票を引き出しにしまい込むより確実です。

なお、健診の直前だけ食事や飲酒を控えても、その一回の数値が下がるとは限りません。再検査では、普段どおりの生活での数値を見ることに意味があります。

どこへ行けばよいか

尿酸値の指摘は、内科(一般内科・生活習慣病を診る内科)が窓口になります。痛みが出ている関節の症状が中心のときは整形外科が関わることもありますが、数値の指摘だけであれば内科へどうぞ。健診を受けた施設と別の医療機関で相談しても差し支えありません。結果票を持って行けば、その内容をもとに診察が進みます。

受診したときの流れ

尿酸値の指摘で受診したときの受付から会計までの流れを示した図

1. 受付・問診

保険証(マイナ保険証または資格確認書)を提示し、問診票に記入します。当院ではデジスマ診療のWeb問診を導入していますので、来院前にスマートフォンで問診を済ませておくこともできます。問診で聞かれるのは、健診の結果、過去の発作や結石の有無、飲んでいる薬、お酒の習慣、体重の変化、ご家族に同じ指摘のある方がいるか、といった点です。

2. 診察と検査

医師が結果票を確認し、必要に応じて採血・尿検査を行います。尿酸だけでなく、腎機能や血糖、脂質など関連する項目を合わせて確認するのが一般的です。当院には院内にグリコヘモグロビン分析装置・自動血球計数CRP測定装置・小型尿分析装置・電極式電解質分析装置があり、院内で測定できる検査項目があります。血圧脈波検査装置と心電図も院内に備えています。検査の内容は、指摘された項目や合併している病気によって変わります。

3. 説明と今後の相談

検査結果をもとに、今の状態と、生活面で取り組めること、薬を使う必要があるかどうかを相談します。薬の開始や目標値の設定は、痛風発作の既往や合併症を含めて判断される部分です。処方がある場合、当院では院外処方箋を受付でお渡しします。

4. 会計・次回

通常は受付でのお会計です。当院ではデジスマ診療の受付時にクレジットカード決済を選ぶと、診察後に自動決済となり会計待ちがありません。アプリに薬局を登録しておくと、処方箋を薬局へFAXすることもできます。次回の受診時期は、検査結果と治療方針によって医師からご案内します。

費用の考え方

健診で異常を指摘され、その精査として医師が必要と判断した診察・検査は、保険診療として行われます。窓口で支払う金額は、加入している保険の自己負担割合(多くの方は3割)と、その日に行った検査の内容によって決まります。採血の項目数が増えれば、その分の負担も増えます。

金額を事前にぴったり出すことは難しいのですが、考え方としては「初診料+診察+その日に行った検査」の合計が自己負担割合に応じて請求される、と捉えておくとずれが少なくなります。健診の結果票を持参すると、同じ検査を重ねて行う必要が減る場合があります。

当院では、厚生労働省の定めにもとづく加算として、電子的診療情報連携体制整備加算(初診9点・再診2点)、外来・在宅ベースアップ評価料(初診23点・再診6点)、物価対応料(初診2点・再診2点)を算定し、院内に掲示しています。

なお、尿酸値の指摘に対する診療は保険診療の範囲です。自費の点滴や注射が必要になるものではありませんので、その点はご心配なくお越しください。

持ち物チェックリスト

尿酸値の再検査で受診するときの持ち物チェックリスト
持ち物 補足
マイナ保険証または資格確認書 初診時に必ず必要です
健康診断の結果票 今年の分。過去数年分があれば一緒に
お薬手帳 飲んでいる薬・サプリメントが分かるもの
紹介状 健診機関などから渡されている場合
他院での検査結果 他の医療機関に通院中の方
各種医療証 お持ちの方のみ
診察券 再診の方は受診の都度ご持参ください

尿検査を行うことがありますので、直前にトイレを済ませきってしまわないほうが進めやすいです。空腹での採血が必要かどうかは指示によって異なりますので、予約時やWeb問診で確認してください。

食事の影響については別の記事で

尿酸値には食事や飲酒の影響もありますが、何をどれだけ食べるかの話は、体質や腎臓のはたらき、ほかに指摘されている項目によって優先順位が変わります。まずは受診して、ご自身の状態に合わせた話をするのが近道です。

食事の組み立て方そのものに関心のある方は、当院のコラムをご覧ください。血糖の視点で書いたものが中心ですが、外食の選び方や食品表示の読み方は、生活習慣全般に共通する内容です。

予約と受診日の決め方(初台まちのクリニック)

当院はデジスマ診療によるWeb予約とWeb問診を導入しています。専用アプリは無料で、来院後はアプリで受付QRコードを読み取ると受付が完了します。事前に予約と問診を済ませておくと、来院してからの待ち時間を減らせます。お電話(050-3642-3885)でのご予約・ご相談も承っています。

診療時間は、月曜9:00〜12:30/14:15〜18:15、水曜8:20〜12:30/13:15〜15:00、木曜9:00〜12:30/14:15〜18:15、金曜9:00〜12:30/13:15〜17:30、土曜9:00〜14:00(午後なし)です。火曜・日曜・祝日は休診です。受付終了時間は診療終了時間と同じですので、診療終了の時刻まで受付ができます。土曜も診療していますので、平日に時間が取りにくい方は土曜午前をご検討ください。なお金曜日は非常勤医師が対応します。

場所は京王新線「初台駅」南口より徒歩1分(東京都渋谷区初台1-37-4 光山ビル1F)。駐輪場スペースがあります。診療対象は15歳以上(高校生以上)です。

当院には管理栄養士が在籍し、院内の栄養相談室で栄養相談を行っています(完全予約制)。ご希望の方は受付スタッフにお申し出ください。

高尿酸血症・痛風の診療については、当院の高尿酸血症・痛風のページもあわせてご覧ください。

健診の結果票は、しまい込むと次に開くのが1年後になりがちです。数値そのものより、「いつ、どこへ持って行くか」を先に決めてしまうほうが、結果として次の1年が動きます。

尿酸値が高いと言われましたが、痛みがなくても受診したほうがよいですか。
高尿酸血症は自覚症状が乏しいまま経過することが多く、痛みがないから問題がないとは言えません。日本痛風・尿酸核酸学会『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版』(2019年)では、性別・年齢を問わず血清尿酸値が7.0mg/dLを超える状態を高尿酸血症と定義しています。健診で高値を指摘されたときは、腎臓のはたらきや血糖・脂質・血圧など関連する項目もあわせて確認する意味がありますので、症状がなくても内科にご相談ください。
尿酸値の指摘で受診するとき、何科に行けばよいですか。
数値の指摘が中心であれば、内科(一般内科や生活習慣病を診る内科)が窓口になります。関節の強い痛みや腫れが出ているときは整形外科が関わることもあります。健診を受けた施設とは別の医療機関に相談しても差し支えありません。健康診断の結果票を持参すると、その内容をもとに診察が進みます。
健診の再検査で受診すると、費用はどのくらいかかりますか。
健診で異常を指摘され、その精査として医師が必要と判断した診察・検査は保険診療として行われます。窓口負担は、加入している保険の自己負担割合(多くの方は3割)と、その日に行った検査の内容によって決まります。採血の項目数が増えればその分も加わります。健診の結果票を持参すると、同じ検査を重ねて行う必要が減る場合があります。
初台まちのクリニックを受診するとき、予約は必要ですか。
初台まちのクリニックではデジスマ診療によるWeb予約とWeb問診を導入しています。専用アプリは無料で、事前に予約と問診を済ませておくと来院してからの待ち時間を減らせます。電話(050-3642-3885)でのご予約も承っています。診療対象は15歳以上(高校生以上)で、火曜・日曜・祝日は休診です。
健診の結果票は何年分持って行けばよいですか。
今年の結果票は必ずご持参ください。加えて、過去数年分が手元にあれば一緒にお持ちいただくと、数値が今年だけ高いのか、少しずつ上がってきているのかを確認できます。あわせてお薬手帳、他の医療機関での検査結果、紹介状、各種医療証をお持ちの方はご提出ください。初診では保険証(マイナ保険証または資格確認書)が必要です。

院長 富田恭子

この記事の監修

富田 恭子初台まちのクリニック 院長/日本糖尿病学会 糖尿病専門医

経歴

  • 2008年 福岡大学医学部医学科 卒業
  • 鳥取大学医学部附属病院、山陰労災病院、上尾中央総合病院、総合健診センターヘルチェック 勤務

資格・所属学会

  • 日本糖尿病学会 糖尿病専門医
  • 日本内科学会 内科認定医
  • 日本医師会認定産業医/認知症サポート医
  • 抗加齢医学会 会員/日本フットケア・足病医学会 会員

糖尿病は初期に自覚症状が乏しく、放置すると合併症につながることがあります。糖尿病専門医として、将来の合併症を見据えながら「今できること」を一人ひとりと一緒に考え、継続して治療を進めます。

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