だるさや喉の渇きが糖尿病かどうか気づかないときは、まず初期症状のパターンを知り、健診結果とあわせて受診の目安を確認します。糖尿病の初期症状に気づかないのは、症状が軽く、ゆっくり進むためです。ここでは見逃しやすいサインと、いつ病院へ行くべきかの判断基準を、そのまま使える形でまとめました。
結論:喉の渇き・多尿・強いだるさ・体重減少のいずれかが続く、または健診で血糖値やHbA1cを指摘された場合は、自覚症状が軽くても内科・糖尿病内科で確認する価値があります。
糖尿病の初期症状に気づかない主な理由
糖尿病の初期症状に気づかない最大の理由は、血糖値がゆっくり上がるため体が慣れてしまい、はっきりした痛みが出ないことです。多くの方が「歳のせい」「疲れているだけ」と受け止めてしまい、確認の機会が先延ばしになります。
- 症状が軽い:喉の渇きや疲れは日常でも起こり、糖尿病と結びつけにくい
- 進行がゆるやか:数か月から数年かけて進むため、変化に気づきにくい
- 痛みがない:初期はほとんど痛みを伴わず、危機感を持ちにくい
- 健診を受けていない:血糖値やHbA1cを測る機会がないと発見が遅れる
当院では、症状が乏しい時期こそ数値で状態を確かめ、将来の合併症を正しく理解したうえで「今できること」を一緒に考える方針で診療しています。健診結果の読み方に迷う方は健康診断の結果の見方|血糖・脂質・肝機能を読み解く(当院のコラム)もあわせてご覧ください。
見逃しやすい糖尿病の初期サイン

見逃しやすい糖尿病の初期サインは、喉の渇き・多尿・強いだるさ・体重減少など、日常の不調と区別しにくいものが中心です。ひとつだけなら見過ごしがちでも、複数が重なる場合は血糖の乱れが背景にあることがあります。
体に出やすいサイン
- のどが渇き、水やお茶をよく飲むようになった
- トイレの回数や尿量が増えた(とくに夜間)
- 食べているのに体重が減ってきた
- 疲れやすく、日中に強い眠気が出る
- 手足のしびれ、傷や皮膚の炎症が治りにくい
- 目がかすむ、視界がぼやけることがある
気づきにくい理由
これらは風邪・加齢・ストレスなど別の原因でも起こるため、糖尿病と結びつけにくいのが特徴です。とくに喉の渇きや多尿は「夏だから」「水分をとっているから」と自己解釈しやすく、確認が遅れる一因になります。気になるサインが2週間ほど続くようなら、原因をはっきりさせる意味でも一度検査を受けると安心です。足の傷やしびれが気になる方は糖尿病のフットケア|毎日の足チェックで異変に気づく(当院のコラム)で毎日の確認方法を確かめられます。
こんなときは受診を——受診の目安

受診の目安は、症状が続く期間と健診での指摘の有無で判断すると分かりやすくなります。自覚症状が軽くても、健診で血糖値やHbA1cを指摘された時点が、確認に動くタイミングです。
| 状態・症状 | 受診の目安 |
|---|---|
| 健診で血糖値・HbA1cの異常を指摘された | 症状がなくても早めに受診 |
| 喉の渇き・多尿・だるさが続く | 2週間ほど続くなら受診 |
| 食べても体重が減る、急なやせ | 早めに受診 |
| 強い倦怠感・意識のぼんやり・嘔吐 | 早急に受診(救急も検討) |
| 家族に糖尿病があり気になる症状がある | 一度検査を受けると安心 |
「まだ様子を見てよいか」と迷うときは、症状の強さより続いている期間で線を引くと決めやすくなります。なお当院の診療対象は15歳以上(高校生以上)です。
検査でわかることと受診後の流れ
受診後の検査では、血糖値とHbA1cを測ることで、いまの血糖の状態と過去の傾向を確認できます。HbA1cは過去1〜2か月ほどの血糖の平均を反映する指標で、その日の食事に左右されにくいのが特長です。
- 問診:症状・生活習慣・家族歴を確認します
- 血液・尿検査:血糖値、HbA1c、尿糖などを測ります
- 結果の説明:数値の意味と、今できることを一緒に考えます
- 必要に応じて追加検査:合併症の有無を確認します
診断の基準としては、日本糖尿病学会編・著『糖尿病診療ガイドライン2024』において、空腹時血糖値126mg/dL以上、随時血糖値200mg/dL以上、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値200mg/dL以上のいずれか(糖尿病型)と、HbA1c 6.5%以上を組み合わせて医師が総合的に判断するとされています。数値だけで慌てず、まずは正確に測ることが第一歩です。数値の読み方はHbA1cの基準値の読み方|数値ごとの受診目安がわかると血糖値の正常値|空腹時・食後・HbA1cで見分ける(いずれも当院のコラム)で確認できます。
費用と時間の考え方
症状がある場合や健診で指摘を受けた場合、血糖値やHbA1cの検査は保険診療の対象になります。窓口での負担額は加入している保険の負担割合や実施した検査の組み合わせによって変わるため、ご心配な方は受付でお尋ねください。所要時間は、問診・採血・結果説明を含めて受診1回で完結することが多く、当院ではグリコヘモグロビン分析装置や自動血球計数CRP測定装置、小型尿分析装置を院内に備えており、HbA1cや血糖値を院内で測定して当日の診察でお伝えできます。
何科を受診すればいい?
糖尿病の初期症状が気になるときは、内科または糖尿病内科を受診するのが基本です。血糖値やHbA1cの検査、生活習慣のアドバイス、必要な治療まで一貫して相談できます。
- 糖尿病内科:血糖コントロールや合併症の評価まで専門的に対応
- 一般内科:まず相談したいとき、他の不調と一緒に診てほしいとき
- 肥満症外来:体重や生活習慣が気になる場合の入口として
受診先を選ぶ基準は、血糖の検査ができること、結果を継続して見てもらえること、通い続けられる時間帯に開いていることの3点です。当院は院長が日本糖尿病学会の糖尿病専門医で、一般内科は女性医師が対応します。肥満症外来はBMI25以上の方を対象に診察し、BMI23以上25未満の方のご相談も受けています。金曜日は非常勤医師が対応します。通いやすさの整理には初台でクリニックを探す|健診結果の相談先を決める(当院のコラム)が参考になります。
日常でできる血糖値の工夫
日常で血糖値を安定させるには、食べ方と体重管理の小さな習慣を続けることが役立ちます。受診と並行して取り入れることで、血糖の急な上がり下がりを抑えやすくなります。
- 野菜やたんぱく質から先に食べ、糖質を後にする食べる順番を意識する
- 早食いを避け、よくかんで食べる
- 主食を極端に抜くのではなく、量と回数を一定に保つ
- 間食は「甘い飲み物」から見直す(清涼飲料は血糖が上がりやすい)
- こまめに体を動かし、座りっぱなしを減らす
- 朝食の乳製品や発酵食品を取り入れたい方はヨーグルトの効果|量・タイミング・選び方がわかる(当院のコラム)を参考に、無糖かどうか表示を確かめる
- 甘酒が気になる方は甘酒の効果と飲み方|血糖値が気になる人へ(当院のコラム)で飲み方の考え方を確認する
これらは自己流の厳しい制限ではなく、続けられる範囲で行うことが大切です。すでに症状がある場合は、自己判断で食事を極端に減らす前に、まず受診して状態を確かめてください。当院には管理栄養士が在籍し、院内の栄養相談室で栄養相談を行っています(完全予約制。ご希望の方は受付スタッフへお申し出ください)。
放置するとどうなる?
糖尿病の初期サインを確かめずに過ごすと、自覚のないまま血管や神経の合併症が進むおそれがあります。初期は痛みがないぶん、気づいたときには進んでいることも少なくありません。
- 神経障害:手足のしびれや感覚の低下
- 網膜症:視力の低下、進行すると失明に至ることがある
- 腎症:腎機能の低下、進行すると透析が必要になることがある
- 動脈硬化:心筋梗塞や脳卒中のリスク上昇
逆に言えば、早く気づいて血糖を整えるほど、これらのリスクは抑えやすくなると考えられています。「症状が軽いから大丈夫」と先延ばしにせず、早めの確認が将来の負担を軽くします。
初台エリアで受診を考えている方へ
初台エリアで糖尿病や血糖値が気になる方は、京王新線「初台駅」南口から徒歩1分の当院でご相談いただけます。幡ヶ谷・参宮橋・南新宿・代々木からも徒歩圏で、駐輪場スペースもあります。
- 所在地:東京都渋谷区初台1-37-4 光山ビル1F
- 電話:03-5333-2727
- 診療科目:内科・糖尿病内科・肥満症外来
- 診療時間:月・木 9:00-12:30/14:15-18:15、水 8:20-12:30/13:15-15:00、金 9:00-12:30/13:15-17:30、土 9:00-14:00(午後なし)
- 休診日:火曜・日曜・祝日
- 受付終了時間は診療終了時間と同じです
当院はデジスマ診療によるWeb予約とWeb問診を導入しており、事前に済ませておくと来院後の待ち時間を減らせます。受付時にクレジットカード決済を選ぶと診察後に自動決済となり、会計待ちがありません。処方は院外処方箋をお渡しし、アプリに薬局を登録すると処方箋を薬局へFAXできます。初診の際はマイナ保険証または資格確認書をお持ちください。紹介状、他の医療機関での検査結果、お薬手帳、各種医療証があれば一緒にご提出ください。土曜の受診先を比べたい方は渋谷で内科の土曜診療を探す|選ぶ基準がわかります(当院のコラム)もご覧ください。
症状が軽いうちは「気づかない」のが糖尿病の性質です。喉の渇き・多尿・だるさ・体重減少のどれかが2週間ほど続く、あるいは健診で血糖値やHbA1cを指摘された——この2つのどちらかに当てはまれば、いま確認しに行くタイミングだとお考えください。